初めに
『強くなりたい』そう思っていても何をしていいのかわからない。私自身は、四段から五段へのグレード更新でしばらくの間、行き詰まっていました。
そんな時に手にとったのがこの本。
スポーツクライミングのコンディショニング(強くなるコアトレ)です。
私自身、読書をするときは何か1つでも気づきがあれば万々歳だと思って本を読みますが、この本からも強くなるためのヒントをゲットすることができました!
感じ方は人それぞれなので、どのワードが自分自身の胸に刺さるかは違うと思いますが、『強くなりたい』と願うクライマーなら一読の価値はあると思います!
①スポーツクライミングのコンディショニング(強くなるコアトレ)とは?
②スポーツクライミングのコンディショニング(強くなるコアトレ)の書評
スポーツクライミングのコンディショニング(強くなるコアトレ)とは
この本は、健康な肉体づくりのプロとして40年以上のキャリアを持つ有吉与志恵(ありよしよしえ)さんとワールドカップ優勝通算21勝を数えるプロフリークライマーの野口啓代(のぐち・あきよ)さんが共同で書き上げたものとなっています。
つまり、最強プロクライマーの肉体づくりのヒントが書かれていると捉えて間違いないでしょう。
2022年 6月22日発売なので最新情報が詰まっている本となっています。
スポーツクライミングのコンディショニング(強くなるコアトレ)の書評
①トレーニングは科学
この本で、度々出てくるキーワードとなります。
トレーニング=科学
つまり、私なりの解釈としては、ただ我武者羅に努力するのではなく、論理的に考えてトレーニングすることが大切だということ。
例えば、登れない課題に出会った時、今までの自分だと、ただひたすらトライを繰り返してそのうちできるようになるだろうという曖昧な感覚を頼りにしていることが多かったです。
ですが、この本を読んでからは今まで以上に『なぜ今の1手で落ちたのか?』をより深く考えるきっかけの1つになりました。
『そもそもホールドが持てていないから落ちたのか』
『足に乗れていないから落ちたのか』
『保持面まで距離が出ていないから落ちたのか』
同じ『落ちる』でも原因は様々です。この本がきっかけで日常のクライミングに対する意識が変わりました。
②痛み(怪我)との向き合い方
クライミングを続けていく上で、避けて通れないのが『怪我』だと思います。
この本では、痛みが出たときに痛みをどのように捉えて向き合っていくべきかの考え方が書かれています。
私自身はこれまで9年クライミングを続けてきて、特に大きな怪我なくここまで続けることができていますが、今後大きな怪我や少しの違和感があった時には、この本に書かれている考え方を参考にしようと思いました。
③知識→意識→無意識化 その先
できない課題や動きがある時、まずは何を意識したらいいか考えると思います。
そして考えるために必要なのが、考えるための知識です。
知識に関しては、周りのクライマーがアドバイスをくれたり、ジムスタッフがアドバイスをくれたり、動画をみて研究したり、本から学んだり様々です。
そこで得た知識を使って、次はそれを意識しながらクライミングをすることになります。
日常のクライミングシーンでは、ほとんどのクライマーがこのようなプロセスを行なってムーブを改善して完登へ繋げています。
個人的な体感として、ここからさらに強くなるクライマーの特徴が、一度できた動きを繰り返し練習することによって無意識的に今まで苦手だった動きができるようになる段階まで落とし込んでいる気がします。
無意識的に動けるようになれば、
その先は再現性高くパフォーマンスをできる状態を目指します。
つまり、一度できた動きを無意識かつ反射的に何度でも行える状態です。
過去の自分を振り返った時、サーキットトレーニングがまさにこの一連のプロセスを踏んでいるように感じました。
サーキットトレーニングのやり方については下記記事をご参考ください🔽
まとめ
この本を読んで、まず大きな変化として伝えたいのが、5年半グレード更新できずに停滞していた自分が、
グレード更新(【四段】→【五段】)できたという成果を上げれたことです。
どれだけこの本の影響があったかはわかりませんが、少なくとも日常の意識がプラスに変化した結果、成果を上げれたことは間違いないと思います。
クライミング中の意識だけでなく、日常生活の姿勢の意識などもこの本を読んで変わりました。結果的に身体の歪みが少しでも改善されて、パフォーマンスの向上になったのではないかと感じています。
『今、何を意識してトレーニングをしたらいいかわからない』
『これからもっと上達したい』
『一度、自分の身体を見直したい』
そんなクライマーには、一読の価値がある本だと思います!
次回の記事もお楽しみに♪